やる気と根性論
掃除、してますか?
やる気と根性さえあればどんな汚い現場でも綺麗に出来る・・・・
わけありませんよね。
今回は「やる気と根性」を押し付けあっている世代問題について考えてみました。
「おまえ、風邪ぐらいで会社休んだだろ?お前のせいで混乱したんだぞ。熱も無いのに具合悪そうな顔すんなよ」
昔の人ってすぐそういいますよね?なぜか基準が発熱だったりします(笑)。
今の人というと語弊がありますが、古典的な根性論に否定的な方は多いと思います。
調子が悪くてしんどいのに、休めないとかわけわかりません。
このことはとてもミクロな世界で起きています。毎日の生活に密着しています。
若い奴は根性が足りない。すぐそれが出てくるし、やる気の起こし方は誰も教えてくれません。
「俺のやる気、どこいったんだ・・・・」
もう少し視野を広く取ってみましょう。
社会不安が積もるこのごろですが、果たして若者が夢を描いて目を輝かせる材料ってあるんでしょうか?年金問題、歯止めのかからない少子化、エネルギーや国際問題に至っても、この国に生まれて将来を約束されていても、いったい何をすれば道が開けるのかわからないというのが現状です。
もちろん、お金を集めることに成功している人もたくさんいます。ホリエモンとかIT業界なんかはそうですね。
しかし、過去の鉄鋼や自動車産業のように、国をひっくり返して雇用を創出し、国益を担い、豊かな暮らしを手に入れるようなムーブメントは無いでしょう。
フェイスブックが、グーグルが、どれほどの勢いでお金を集めていても、国が豊かになってみんなが潤っているようには見えません。
日本でも成功者はいますし、巨額の富を得ています。しかし、その会社や個人が儲けても、国民レベルを牽引できるほどの産業にはなりません。
個人がやる気を出せば成功できるチャンスは確かにたくさんあって、結果より一歩を踏み出す力こそ全てだといえるでしょう。
今はみんなが豊かになれる仕組みになっていません。こんなことを書くとイデオロギーの問題を取り上げてクレームがつくかもしれませんが、資本は集中して国益になっていない。
また、悪いことに日本のご老人の総資産が国家予算を上回り、いつか来るであろう高金利を期待して手控えているときて、若者がその老人の面倒を見る形になって久しい社会構造には誰もが頭を抱えるところ。
やる気と根性はかなり発揮されていると思います。
残業で死ぬ奴もいるし、精神疾患で倒れる奴もいる。これのどこがやる気と根性の無い常態か。
期待される方向に向いていなかったり、そのような結果を出せないだけだったりする。
どんどん精力的に行動すれば、中国のように発展すると思ってる人も多い。
精力的に頑張っても、その方向に夢を求める道が無いこともわかっている。
映画「タイタニック」で2等客室に眠る子供を寝かしつけるシーンがあるけど、沈み行く船に安心して眠らされる子供になりたくないというのが本心だと思う。
日本は中国じゃない。
日本が積み上げてきた実力を武器に勝負するシーンが無いとおかしい。
なぜ中国マネーに目をくらませてこぞって技術を漏洩しているのか。若者はその技術を磨いて守って成長させる使命を帯びていたはずだった。
しかし目先の金に目がくらんだ企業はみんな技術を売って短期的な戦略に慢心した。
これでは先人が爪に火をともしてせっかく積み上げた実績や信用を簡単に他人に譲るようなものだ。
目の前で繰り広げられる愚行を指をくわえて見ているしかない若者に「やる気と根性」で日本を立て直せとのたまう。これはひどい。
若者のやる気のなさはわかる。無いのではなく、出せない。
生産性の無いネットの対戦ゲームに興じて仕事にも就かない人もいる。
やる気と根性で何とかなった人たちは、とりあえず会社いってなんかすれば仕事になった。会社や国の利益になった。
俺たちはどうか?せっかく入った会社ではきつい上司の陰湿ないじめにあって、電車に乗れば痴漢呼ばわりされるし、いちいち住みにくくなった社会で「お膳立ては出来ている」といわれても、やる気どころか一からやり直していいですか?って感じる。
とまあ、こんな感じだとおもう。
僕もやる気出せてるのかって聞かれれば答えはNoな気がします。
ここまで文句をいうと、社会否定なだけで終わっちゃうんですけど、僕には持論があります。
少子化は最大の問題です。これは国が滅びます。
なぜ少子化がおきるのか。これはここまで書いてきたことが原因だと思います。
要するに社会不安。この社会に生きていても楽しく夢を追えるような気がしないから、子供を育てようなんて思わない。
エネルギーも問題。日本はガソリンで締め上げられて戦争に突入した過去があります。
世界で優位に立つにはこのエネルギー問題から目をそらすわけにはいきません。
健康保険、年金問題も大きい。社会保障の根源は税金にあって、低調になると一人当たりの負担が跳ね上がる仕組みだから。いくら働いても税金のためだけの仕事になってしまう。
僕がこの国をどうにかしようと思うとき、この3点を頑張ろうと思う。
少子化の原因は夢を持てる社会構造の創出だとおもう。税金の使い道でこの夢は創出できない。政治家やお役所はまったくわかっていない。無駄も多い。
エネルギーも、自然から得るものだけに絞るのならやって見れば良い。出来やしないが、そうするためにどれほどの犠牲が必要で、どんな社会なら出来るのか考えれば良い。出来ることや出来そうなことを一つも試していないのに、金がついて回るソーラーパネルだけが一人歩きしている。なんなら国民全員が自転車で発電すればいいぐらいに考えないと出来ることも出来やしない。
年金問題は老人が保有する財産でまかなえば良い。ただそれだけで若者の負担が減る。
財産を運用できる産業が無い。だから技術を売ってはいけない。ものづくりは日本のお家芸とまで言われてきたのに、もう他の国で生産して国内は廃墟だ。
老人は運用益を期待しているのだから、国産を磨く必要がある。少なくても外資に投資して運用益を得る方法だけはとりたくない。なぜなら投資を受けた側はその資金で日本からもっと技術を盗み出しているから。
ちょっと熱くなりすぎました。
夢と希望の将来に、やる気と根性で歩き出したいとみんな思っているに違いありません。