掃除、してますか?

建物管理者向け、悩ましい管理方法のヒントここにあります。

企業理念

掃除、してますか?

先日、激しい夕立があって落雷の被害であちこち停電がありました。

パソコンなどの機器が壊れることが多いですが皆さん対策してますか?

これを書いているPCは当時AC回路につながってませんでしたので、大丈夫でした。

瞬間停電(瞬停)といって、電気の波形の一部だけでも止まると、弱電機器には大きな影響があるようです。

 

さて、今日のお題は企業理念です。

皆さんの勤めている会社にはありますでしょうか?「企業理念」

私が勤めてきた会社の中で、これを一貫している会社は残念なことにありませんでした。

企業理念というと難しそうですが、簡単に言うと会社が何をするのかを定めるものです。

またまた引き合いに出しますが、ディズニーは理念を曲げません。

アメリカの文化ではありますが、家に来てもらって楽しく喜んでもらって、また来たいと思ってもらえるようにすることがベースの考え方になっているようです。

夢のような時間を過ごして、帰宅するまで、あるいは帰宅しても尚、夢見心地になれる経験をしてもらったら、ゲストは幸せですよね。

これを理念においているから、パークに行くと幸せになれる材料がたくさんあるんでしょう。

ソニーはどうでしょう?ホンダは?トヨタ新日鉄は?

有名な大企業発展の仕組みのほとんどに「企業理念」の役割があります。

夢のようなオートバイを作ったホンダ、自由な発想で欲しいけど無い物を作り出すソニー

それはどんなことでもいいんです。

会社を始めるときに、僕は会社でこういうことがしたい。だからこうしよう。と、決めると思います。これが企業理念といえるでしょう。

そしてこれを一貫して守れないと、何をする会社なのかどんどんずれていってしまいます。

 

例えば、食品製造会社が「人々の健康を科学する」といった理念を掲げているとします。

すると、これを実行するために、もっと簡単な実行テーマが必要になってきます。

「人々が健康になるためには、安全であることが絶対条件である」

「人々が健康になり、幸せになることこそ専門科学である」

「おいしいと感じなければ健康でない」

「企業の存続と消費可能な価格帯を追求するために、我々は熟練したプロになろう」

行動倫理とかそういう名前で呼ばれることが多いようですが、理念を分解してわかりやすくやることを決めていくと、そうなるわけですね。

さらにそれらを現場の仕事に落とし込んでいくとマニュアルが生まれてくるのです。

 

さて、私たちの環境に置き換えて見ましょう。

「安全で快適な環境を創造する会社」これを理念に上げている会社は少なくありません。

ではブレイクダウンして見るとどうでしょうか。

安全とはどういった状態を示すのでしょう。安全という言葉は難しく、一定の基準を満たせばいいというものではありません。

今日より明日、明日より明後日のほうが安全になるよう、エネルギーをかけ続けなければなりません。

安全基準の上に胡坐をかいていれば必ず状況が変化して安全ではなくなるときが来ます。

快適とはどういうことを示しますか?

不快ではない状態を快適といえるでしょうか?

定義が曖昧な上に人によって受け取り方も変わってしまいますね。

むずかしいですよね?これ、会社に説明受けたことありますか?

 

企業が何をしたいのか、このあたりで具体的に決める必要がありそうです。

だって社員は何をするとほめられて、何が悪いことなのか、評価基準が曖昧になってしまいますから。

 

快適ということが、ごみが絶対に無いことを示したり、清掃クルーの姿をゲストに見せないことだったり、空調温度や湿度が一定だったり、証明の色温度、反響音、EVのスピードや視覚的な感じ方に至るまで完璧であることを約束すれば、それが基準となって、掃除や設備管理、内装設計ができるようになるのです。

この理念や行動倫理、ブレイクダウンされた現場のマニュアルこそ皆さんが働く上で最も重要な約束なんです。

他のスタッフが間違ったやり方や結果を出しているとして、どうやって注意しますか?

決まりごとが無ければ間違っているといえませんよね。

マニュアルは期待した結果が出なければ作り直します。理念に従ってベクトルを維持しながら見直せば必ず現状よりいいものが出来上がります。

 

この企業理念、直近話題になったO塚家具さんのお家騒動に見て取れますが、途中からやりたいことややるべきことを変える場合は「別企業」を立ち上げなければなりません。

初志貫徹、立ち上げたのなら最後までその期待にこたえる役割があるのです。それは顧客だけではなく、中で働く社員たちの評価基準でもあるのです。

 

そこしそれますが、企業は株式を公開して、投資家の言いなりになっていては本末転倒というものでしょう。

独自にお金を儲けることに長けているという力が投資家を誘うのです。

投資家に儲ける約束ばかりして本業の「理念」を曲げてしまうようでは企業として成り立っていないということです。

儲かることを理念や行動指針の中心に入れてしまうと、目的と手段の混同と似た状態になります。

企業ですから、儲かることは大前提です。しかしそれを企業理念においてはなりません。お金は結果なのです。

 

皆さんの会社が掲げる企業理念、もう一度見直して見てはいかがでしょうか。

その上で、求められている仕事を胸を張ってバリバリこなしていきましょう。少なくとも会社の中では重要な任務に当たるわけですから。