掃除、してますか?

建物管理者向け、悩ましい管理方法のヒントここにあります。

G

掃除、してますか?

夏はGの季節ですね。そうですゴキブリです。

夜、足を駆け上ってきたGのことを忘れえません。あの恐怖、トラウマ級です。

 

奴は飛来昆虫です。つまり、ご家庭で繁殖して代々受け継がれているものではありません。黒いGが出たら、抹殺すればいいのですが、こいつもネズミ同様に厄介な昆虫です。

 

不快昆虫の中にGがいますが、その他小バエやハエ、蚊などもいますよね。専門家はもっとたくさんの昆虫を相手にしています。

 

さてGですが、最近はふつうの黒Gのほかに、ワモンGという種類のGがいるようです。

このGは、中国のあるごみ処理施設が生ごみを処理するために飼育しているとかなんとか話題になりました。

特徴は頭の部分に輪のような模様があること。そして、こいつは雌雄同体ということ。

つまり、出逢い系サイトに行かなくても自分だけでOKな連中です。1匹いればどんどん増える悪魔のような奴です。

近頃、このワモンGの発生を業界関係者が話題にしていて、これが見つかることが増えてきているそうです。

 

さて、世にも恐ろしいGですが、レストランにいる小さなG、チャバネゴキブリはおなじみですよね。これは居付きで、その店で繁殖します。そして、ダンボールなどに乗っかって旅をします。

我々業界人が気をつけるべきはこのチャバネGです。空を飛んでくるわけではないのに、どこからとも無くやってくるのです。

 

新しく出来たレストランでも、そのうち必ずといっていいほど発生します。

先ほど書きましたが、このGはダンボールなどの「物」について移動、繁殖します。

住処にあるダンボールには、無数の隙間がありますが、その隙間に住んでいることが少なくありません。また、卵を産みつけていることもあり、これが搬送業者によって運ばれ、店舗に搬入されてしまうのです。

ダンボールのほかに、食品そのものや、厨房機器、事務用品などいろんなものに取り付いて広がります。

このGがラーメンに入っていることは稀ですが、入るとすればこれになるでしょう。

ですからおおきな黒Gが入っているといって苦情を申し立てるのはちょっと変だということでしょう。

 

チャバネGと戦うには2つのことをしなければなりません。

ひとつは予防。ダンボールなどで仕入れた場合、ダンボールを厨房に運ばず、すばやく処分すること。なにしろ厨房環境に外からの到来物を入れるときは虫がついていると思ったほうが良い。

また、入ってしまうことを前提に衛生管理しなければならない。

食品残渣が少々残っているだけでも、どんどん奴らは増えてしまいます。徹底的に清掃して、なんなら水分も乾燥させておきましょう。

また、侵入してしまった連中の隠れ家や住処になるものは処理をしておきます。

防火防炎のために貼り付けてあるステンレスの裏とか、配線ダクトの隙間とか、捜せば小さな隙間はたくさんあります。入り込めない構造になっていれば、営巣を防げます。

つぎに駆除です。

いくら徹底しても毎日到来の機会はあります。

入ってしまった連中は駆除するしかありません。

簡単な殺虫剤でも奴らは死にますが、狙いどころが悪いと食品や食器に影響がありますので、よほど注意が必要となります。

発生している場所にはたいてい糞が着いています。点々とこげ茶色になっているのがそれですが、その周囲には奴らが繁殖を遂げた痕跡があったりします。

狙いを定めてスプレー缶を使用しましょう。

複雑な構造の店舗などは「薫蒸」という手段もあります。バルサンです。

この場合、食器などは完全に撤去して食器棚や食品庫も開放して行います。

気をつけなければならないのが、火災感知器の始末です。

煙で殺虫する場合は特にこのセンサーが作動してしまいますので、養生をするなどします。しかしこの行為は消防法に違反します。短時間であっても、本来はこの機能を停止させるのは問題があります。しかし、夜間や火を出す恐れがない時間帯であれば、消防署の方に相談しても問題とはならないと思います。

大事なのは、それを行った後の復旧です。

養生して、殺虫剤を使った後に養生を撤去しない人が多いのです。

これが消防署の人が注目する点です。素人がやる場合、とくにこの復旧を意識して行いましょう。

 

ご家庭のGですが、飛来してきたあかつきには、繁殖することがあります。

1匹見たら100匹いると思え・・・といわれますが、それは繁殖してしまった場合のことです。

卵が孵ってしまえばそうなりますので、あくまで仮定ですが、100以上いるぞということなんです。

僕の家でも繁殖したことがあります。侵入経路と営巣を捜すのは簡単でした。

まずトイレにいるのを発見。これは驚きましたが、排気口からの侵入でした。

さらに屋根裏に痕跡を発見しました。おそらく、軒の隙間からの侵入だったはずです。

次に、玄関周辺、洗濯場とどんどん発見してしまったのですが、ついに営巣を発見するに至ります。風呂のドアの中でした。ドアはアルミ製ですがフラッシュ構造になっていて、横手部分の下端に穴が開いていました。奴らはこの穴の中に卵を産み、無事内部発生してしまったのです。

元をたたいたので、被害は比較的少なくすんだのですが、侵入経路は待ち伏せタイプの殺虫剤をまきまくりました。

原因は換気扇のモーターが死んでいたことだと考えています。

ダクトを通って侵入したにしても、ペラが回っていれば侵入できないはずでした。また、すこしこまかいフィルターをかけておけば防虫フィルターになったはずでした。

 

ネズミ同様ですが、まず侵入を防ぐことを考えて、鉄壁の防御を築きましょう。

そして、侵入経路と繁殖場所を探し、改善する。

Gの場合、部屋が散らかっていると防ぎようがありません。

なにしろ床が見えないとか、床と壁の角になにかいつも置いてあるとか、戸棚が壊れていて隙間だらけとか。

奴らは箪笥の中にでも卵を産みます。隙間という隙間を埋めるのは大変ですが、侵入を防ぎつつ、頑張るしかないでしょう。

 

最後になりますが、Gが大繁殖している地域というのがあります。

差別するつまりは無いのですが、外国人がよってたかって住んでいるアパートを見かけます。一部屋に何人も住んでいて、本当に洗濯したのかどうかわからないような洗濯物が所狭しとつるしてあって、ベランダにはごみなのか何なのかわからないものがあふれています。

はっきり不衛生だとわかる光景ですが、この周囲にGが大量に出没していることも事実です。

文化が違うとか、多様性とかいう話ではありませんね。

日本もバッチリ衛生管理局を立ち上げて、こういった状態をビシバシ取り締まって欲しいものです。現状では保健所がちょこまか動く程度だし、自衛で対処するしかなさそうです。