オーバースペック(1)
こんにちは。掃除、してますか?
スペックという言葉が市民権を得て久しいと思いますが、仕様ですかね?
性能をしめす言葉だと思います。
掃除にも仕様があるんですね。もし、業務委託契約でビルメン業者さんに委託している場合は、「仕様書」とか「仕様基準書」というものが存在しています。
お支払する対価をお約束するものですね。
ちょっと堅い話になりますが、業務委託契約を締結する場合は委託する仕事の完成品を示しておく必要があります。契約のニュアンスとしては「設定した完成品を約束の程度まで仕上げること」で業務委託が完成する事になっています。
ですから、仕様書や基準書にその完成度を示すことで契約が成り立っているんです。
でも、掃除の完成品ってなんでしょうね?
2つあります。
一度掃除してきれいにすること。
2つ目はそれを適時繰り返して維持すること。
言葉では簡単ですが、じつはこれが厄介なんです。
今日のお題、「オーバースペック」のお話に戻りますが、いまお話した仕様が過剰なことです。
特定建築物などは、清掃管理担当者を設置して衛生的な環境を維持しなければならない法律(ビル管法)がありますが、あまり管理者やオーナーさんは知らないことが多いようです。
オーナーや管理者の立場から、業者さんに見積をとったり入札を行ったりします。
そると仕様(清掃業務の分量)の提案があり、金額も見積もられます。
入札の場合はその仕様書を参考に金額を競ってもらいます。
しかし、どうでしょう。
適正な使用が組めているかどうか、誰か評価してくれますでしょうか??
この評価は非常に難しい作業になります。
なにしろ時間とともに変化する建物内の衛生レベルを評価して、適正な仕様を組まなければならないからです。
しかも、設備独特の特徴的な汚染、入館人数などによる建物がうけるダメージを計測する必要があります。
「だいたいこれくらい」で仕様を決めてしまうと、そこに合わせた人員配置や、清掃頻度が「基準」となってしまう場合が多くなってしまいます。
適宜、増減できればいいのですが、一度基準となってしまった概念は、その後も引き続き継承されてしまい、投入人員や清掃頻度を基準比較で調整するようになってしまうのです。
何が言いたいかって?
はじめが肝心ということなんです。
指名で見積を依頼して、受発注の期待が高い場合は特に「ハイスペック」の提案が出ますよね?でもそれがハイスペックだとは見抜けない。
「当社は機械を相当数導入し、効率的なオペレーションをすることで低コストな」と言われると、そこは信じますよね。確かに機械化は効率化できますが、小さな現場で本当に必要なのか、結局委託費によって精算されているだけですから検討も必要です。
今回は「仕様」についてにとどまった感がありますので、次回もこのテーマで書かせていただこうと思います。